工房 悠の家具をお買い上げの方へ

工房 悠の家具は無垢材で構成されています。無垢材の家具は長年にわたりお使いいただくものです。必ずしも納品の時が最良というものでもなく、お客様のお手入れによって磨き込まれ、ご家族の生活の歴史が刻み込まれより味わいが醸し出されていくものです。
そのためには材質、仕上げ塗装の特徴をよくご理解され、以下に記すような日常のお手入れの留意点をお守りいただくことをお願いいたします。

  1. 家具は直射日光やストーブなどの暖房器具からでる強い光や熱にあうと変色したり塗膜に異常をきたす場合があります。また板に変形、割れを生じさせることもありますのでご注意下さい。

  2. テーブル、座卓などの天板には、直に熱いものを置かず、必ずお盆や茶托などを敷いてお使い下さい。

  3. テーブルクロスやテーブルセンターなどをお使いになる場合は、木綿、麻などの天然繊維のものをい下さい。化学繊維などは家具の塗料が犯されたり、張り付いてしまうおそれがあります。またガラス板を敷くことも天板の通気性がわるくなるため、よくありません。

  4. 化粧品、アルコール(特に、缶ビールなど)、薬品などの溶剤の含まれているものをこぼしたりすると、シミになったり塗膜が溶けたりすることがあります。

  5. 木工家具に過度の湿気、また過度の乾燥はよくありません。抽斗や戸などの不具合の原因になりますし、カビが発生するなど衛生的にも問題がありますので、壁との間に適度の空間をとり設置するなどして通気を確保してください。
    さらにまた空調のかけすぎによる乾燥にはくれぐれもご注意下さい。

  6. 著しく汚れた場合には、薄めの石けん水で汚れを落とし、乾いた布で磨いてください。アルコール、シンナー、ベンジン等は絶対に使用しないでください。塗膜が犯され変調を来します。
    普段のお手入れはからぶき、あるいは固く絞ったぞうきんでの水ぶきがよいでしょう。

  7.  オイルフィニッシュ塗装について

    この塗装方法は素地に天然の樹脂を含浸させて拭き上げ、表面にほとんど塗膜を残さないという塗装方法です。これはブラックウォールナット、ローズウッド等の濃色材に大変好都合で、材色が冴え木目がより明瞭になりますので素材の美しさを生かした仕上げになります。

    いくつかの欠点を持つ制約があるものの、材種によりましてはこれに勝る仕上げ方法は他にはないと考えられます。欠点としましては、食卓、座卓等の天板の使用環境に関わることですが、熱い食器などや濡れた食器を直に置きますと、輪ジミができたりします。また日常のふき掃除などで表面のツヤが損なわれてきます。したがいましてお客様の日常のお手入れが重要になります。
    普段はカラ拭きがよいでしょう。汚れがめだってきましたら指定のオイルであらためて塗装するか、そこまでいかなくともヌカ袋とかオカラを包んだ袋で拭きあげる方法などの昔からの手入れの方法も、手軽で良い方法です。

  8.  拭漆の家具について

    最近の遺跡発掘でも縄文時代からこの漆塗りの木工品が色鮮やかに発見されてきています。このことに示されるように、漆の文化は数千年の歴史がありますし、塗膜としての強度は化学塗料に較べ引けをとりません。日常の生活調度品として長くお使いいただけるものです。あえて欠点をあげますと、紫外線に弱いということです。直射日光にさらしますとどうしても色が褪せてきますのでご注意いただきたいと思います。日常のお手入れは上述の留意点をお守りいただければよいでしょう。
どうぞ末永く大切にお使いいただきたいと思います。ありがとうございました。