▲ A1:楢 ビューロー
▼ A3:ディテール ▼ A2:楢 ビューロー 開扉
日本ではこの「ライティングビューロー」という呼称が一般的です。
欧米では [ Secretary ] などと称されるようです。
この分野では様々なデザイン、機能のものがありますが本作品は最も一般的な様式のものといえます。

机面になる上の扉を開くと、細かく仕切られた書類整理用の書棚(この扉は鍵付き)が付いています
下部は抽斗と扉内は棚になっています。

側板、天板の接合は伝統的手法の「天秤差し」で行っていますので、とても堅牢で、美的価値を魅せています。

デコイは自作(木工を始める以前の頃の習作)
 
寸法 900w 430d 1.050h
材種 ミズなら 
仕上げ オイルフィニッシュ
価格 ¥399,000(消費税¥19,000)
▼ B1:ブラックウォールナット セクレタリー
▼ B2:ブラックウォールナット 展開イメージ
▲ C1:マホガニーセクレタリー
寸法 900w 440d 1.050h
材種 ホンジョラスマホガニー
仕上げ オイルフィニッシュ
価格
▲ C2:マホガニーセクレタリー 開扉

製作上のポイントは机面にあります

表側の鏡板は無垢板なので、その伸張を考慮した仕口が必要です。
対して裏側(机面側)は枠と鏡板は同一面(ツライチ)で、しかも隙間なくタイトに結合されていないと具合が悪いです。
この表裏の相反する動きをどう処理するかがポイントになります。

制作者、メーカーによってその手法は様々。
基本としては表裏の物理的動きを切り離すこと。表の無垢部分は伸張を上手に逃がし、裏の机面部は動きを殺さねばなりません。
(中には1枚の無垢板を表裏一体でそのまま使う制作者も見かけますが、こういうことをやってはいけまあせん。板の伸張で、枠との間にスキマができ、ごみがたまり、筆記の際にはペン先が書類を破ってしまいます)

因みに、マホガニーの方の机面はブラックウォールナットのバール杢(コブ杢)の厚突き(1mm)の突き板を展開張りし、集成材をコアとしてこれに張ることで、革張り様のイメージを持たせたものです(革張りよりもなお高級)。
外側の鏡板部分は机面の展開張りに対応させるように削りだしで、四面に陰影を付けています。
なおこの扉は施錠できるものとなっています。